【卓球部員必見】ドライブの手首痛を練習しながら根本改善を目指す
2026年07月17日
【執筆者/スポルト鍼灸整骨院 中野店院長 大石泰範(柔道整復師:厚生労働大臣認可国家資格)】
【専門家による医学的見直し日/2026年7月30日】
「絶対に練習を休みたくない!」大会を控えた卓球部員のための早期復帰Q&A
Q1. 病院で腱鞘炎と言われ、湿布をして休んでいますが治りません。どうしてですか?
A1. 湿布や安静は痛みという「結果」への一時的な処置であり、痛みを引き起こす全身の根本原因が改善されていないからです。
卓球の痛みは全身の運動連鎖が崩れ、局所に負担が集中した結果です。猫背や股関節の硬さといった根本的な問題を解決しないと、練習を再開すれば再発する「痛みのスパイラル」に陥ります。
Q2. 大会が近いので休みたくありません。練習しながら治すことは可能ですか?
A2. はい、当院では可能な限り練習を続けながら、根本原因(フォームのエラーなど)を修正し、症状の改善をサポートします。
痛む場所に負担をかけている体のクセ(猫背や巻き肩、手打ち動作)を特定し修正すれば、練習を続けながらでも局所への負荷を減らすことは可能です。痛みに怯えず白球を叩き込める身体へ導きます。
Q3. チキータを練習し始めてから手首の小指側が痛いです。これはTFCC損傷ですか?
A3. チキータ特有の手首を内側に強く巻き込む動作で、TFCC(三角線維軟骨複合体)を痛めている可能性があります。
チキータは手首を過度に変形させながら強打するため、TFCCに強い負担がかかります。この組織は血流が乏しく、侮ると長期化のリスクがあります。単なる腱鞘炎と侮らず、専門的な施術が必要です。
Q4. 手首や背中が痛いのに、なぜ骨盤や股関節の調整が必要なのですか?
A4. 手首や背中の痛みは、サボっている股関節や骨盤の代償として現れている「運動連鎖のバグ」だからです。
強打のエネルギーは下半身(股関節・骨盤)で生まれます。土台が歪んで機能しないと、体幹から腕、手首へのエネルギー伝達がスムーズに行われず、末端の手首だけで打つ「手打ち」になり、過剰な負担がかかるからです。
Q5. 痛くて強打するのが怖いです。鍼治療は怖いイメージがありますが、どのような効果がありますか?
A5. 鍼灸施術は、長引く違和感によって固まった筋肉の緊張をほぐし、お身体のバランスを整えるアプローチを行います。
違和感が長引くと、お身体が過剰に緊張して思い切り動かすことに不安を感じやすくなることがあります。当院では国家資格保持者が丁寧な施術を行い、本来のスムーズな動きを取り戻すことで、安心してプレーできるコンディション作りをサポートします。

中野区立体育館や哲学堂公園近くの卓球場で汗を流す学生アスリートの皆様。
「大会前の大事な時期なのに、フォアドライブを打つと手首がズキッとする」 「チキータを練習し始めてから、前腕や肩甲骨の内側が常に張っていて、強打が怖くなった」
関東大会予選などの重要な試合を控え、レギュラー争いが激化する中、「練習を休む」という選択肢はないはずです。レントゲンを撮っても異常はなく、「腱鞘炎だから湿布をして安静に」と言われても、痛み止めを飲んで練習を続け、徐々にドライブの威力が落ちていくことに焦りを感じていませんか?
国家資格保持者(柔道整復師・鍼灸師)として、卓球特有の障害を診てきた私たちからお伝えします。卓球の強打時の痛みは、単なる「使いすぎ(オーバーユース)」だけが原因ではありません。それは、あなたの身体が悲鳴を上げているSOSであり、そのSOSを無視して「対症療法」を続けることは、パフォーマンスを低下させるだけでなく、重篤な怪我にも繋がりかねません。
フォアドライブやチキータを打つと手首や肩が激しく痛むのに、なぜ休んでも、湿布を貼っても治らないのでしょうか?
それは、痛んでいる局所(結果)へのアプローチしかしておらず、卓球特有の激しい動作を支える全身の根本的な機能不全(原因)が放置されているからです。
当院に来院された卓球部の生徒さんから、このようなリアルな声をよく耳にします。
「湿布を貼るとその時は楽になるけど、ドライブを打つとまた激痛が走る」 「痛み止めを飲んで試合に出たが、後半になると力が抜けて、バックハンドが振れなくなった」
これらの声は、従来の対症療法(湿布、痛み止め、安静)だけでは、卓球のような高速でかつ繊細な動きを要求されるスポーツ障害には、対応しきれていない現実を物語っています。なぜ局所へのアプローチだけではダメなのか、そして卓球動作が身体にどのような負荷をかけているのか、国家資格保持者の視点から詳細に解説します。
国家資格保持者が医学的見地から解説する、卓球の強打と痛みのメカニズム
卓球は、高速で飛んでくるボールに対し、瞬間的に判断し、適切なフォームで、かつ強烈な回転とスピードを与える必要があります。この動作は、一見手首や腕だけで行っているように見えますが、実際には下半身で生み出したエネルギーを体幹・肩甲骨・腕、そして最後にラケット、ボールへと伝える「運動連鎖」です。痛みは、この運動連鎖がどこかで破綻し、特定の部位に過度な負担が集中した結果として現れます。
1. 手首の尺側(小指側)の痛み:TFCC損傷リスクとチキータの影響
強烈なフォアハンドドライブ、そしてチキータレシーブにおいて、手首の小指側(尺側)に痛みを訴える選手が増えています。この部位には、「TFCC(三角線維軟骨複合体)」と呼ばれる、軟骨や靭帯が複雑に組み合わさった組織が存在し、手首の安定とクッションの役割を果たしています。
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解剖学的視点:TFCCは、尺骨(前腕の小指側の骨)と手根骨の間に位置します。卓球のドライブ動作では、前腕を急速に内側に回す(回内)と同時に、手首を小指側に曲げる(尺屈)動作が行われます。この際、TFCCには強い剪断力と牽引力がかかります。
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卓球動作の影響:特にチキータは、手首を極限まで内側に巻き込み、そこから一気に外側に弾くように振ります。当院の臨床経験では、この「手首を内側に巻き込む」意識が強すぎて、TFCCを「絞る」ように痛めている学生が多いように思えます。この組織は血流が乏しく、一度損傷すると改善が長期化する傾向があるため、単なる腱鞘炎と侮ることは、当院としてお勧めできません。
2. 前腕の痛み:ラケットホールドとドライブのインパクト
前腕の筋肉は、ラケットを握る、手首の角度を調整する、そしてインパクト時にボールに回転を与える役割を担います。
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生理学的視点:強烈なドライブを打つ際、ラケットを強く握り込みます。これは、前腕の屈筋群の強力な等尺性収縮(長さを変えずに力を発揮する)を必要とします。インパクトの瞬間には、さらに大きな収縮がかかり、筋肉内の内圧が上昇します。
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運動学的視点:完璧な運動連鎖が行われていれば、下半身と体幹のパワーが伝えられるため、前腕の筋肉は補助的な役割で済みます。しかし、練習している生徒さんの姿勢を見ると、猫背や巻き肩が多く、そもそも肩甲骨や体幹が使えていない「手打ち」の選手が目立ちます。手打ちの状態では、インパクトの衝撃を全て前腕の筋肉だけで受け止めることになり、筋肉の微細な損傷や腱鞘炎を誘発します。患者様からは、「インパクト時に腕が痺れるような感覚がある」という声も聞かれますが、これは筋肉の過緊張が神経を圧迫しているサインです。
「練習を休みたくない」という皆様の想いは、当院も痛いほど理解しています。しかし、局所への湿布や安静だけでこの複雑な医学的メカニズムを無視し続ければ、パフォーマンスの低下や、怪我の慢性化を招くリスクが高まります。

卓球の強打で手首や背中を痛める「真の犯人」は、全身の運動連鎖のどこに潜んでいるのでしょうか?
それは、痛む局所ではなく、姿勢不良(猫背・巻き肩)や股関節の硬さが引き起こす、全身の「運動連鎖のエラー」です。
当院に来院された中野近隣の卓球部員の方々から、このようなリアルな声をよく耳にします。
「病院で痛み止めをもらったけど、薬が切れるとまた痛む」 「手首のマッサージをしてもらったその日はいいけど、翌日の練習でまた痛くなる」
これらの切実な声は、局所的な対症療法(湿布、薬、部分マッサージ、安静)が、卓球動作という複雑な運動連鎖において発生する構造的な問題を解決できていないことを証明しています。なぜ局所へのアプローチが再発を止められないのか、その論理的な理由を、医学的見地とバイオメカニクスの視点から解説します。
医学的見地:対症療法が卓球動作の「痛みのスパイラル」を止められない論理的理由
第一部で解説したように、卓球で強打する動作は、下半身で生み出したエネルギーを体幹、肩甲骨、前腕、そして手首、ラケットへと伝える「運動連鎖」です。痛みは、この運動連鎖がどこかで崩れ、特定の部位(手首や前腕、肩甲骨内側)が、そのエネルギーを吸収しきれなくなった結果として現れます。
湿布や痛み止め、局所的なマッサージ、安静といったアプローチは、傷ついた組織の炎症を鎮めたり、一時的に筋肉をほぐしたりすることには対症療法として有効です。しかし、これらは「痛み(結果)」に対する応急処置であり、卓球動作において特定の部位に過剰な負担を強いている「全身の構造的な問題(原因)」を改善するものではありません。
もし、骨格の歪みや股関節の硬さが残ったまま練習を再開すれば、崩れた運動連鎖はそのままです。再びドライブやチキータを打てば、局所には以前と同じように、あるいは安静期間による筋力低下で、以前よりも過酷な負担がかかります。
これが、対症療法を続けても練習再開後に再発を繰り返す、生理学的・運動学的な論理的理由です。痛みの原因を放置したままの練習再開は、さらなる重篤な損傷へと繋がる危険性があります。
バイオメカニクスに基づく根本原因の解明:痛む部位(結果)と、真の主犯である全身のアライメント(原因)の切り分け
では、卓球の強打時において、手首や前腕、肩甲骨内側にトドメを刺している全身の「不調の発生源」はどこにあるのでしょうか。当院が学生アスリートの施術で重要視している、バイオメカニクス的要因を解説します。
1. 痛む「手首・前腕(結果)」の真の主犯:胸椎・肩甲骨の「巻き肩・猫背」アライメント
前項でも触れましたが、中野駅北口周辺の学校に通う生徒の姿勢を見ると、スマホや長時間のデスクワークの影響もあり、胸椎が丸まり(猫背)、肩甲骨が外側に開いて固まった「巻き肩・猫背」が非常に多いです。このアライメント(姿勢)は、卓球のドライブ動作において、手首や前腕に大きな負荷を掛けます。
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生理学的視点:フォアドライブのテイクバックでは、肩甲骨を内側に引き寄せ、胸を張る動作が必要です。しかし、巻き肩・猫背の状態では、これらの動作が物理的に制限されます。その結果、必要なエネルギーを生み出すために、脳は「手首をより内側に巻き込め」、あるいは「前腕をより強く振れ」と指令を出します(代償動作)。
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結論:痛んでいるのは手首(結果)ですが、それを引き起こしているのは、胸椎・肩甲骨が動かないために生じた、手首への負担過多(根本原因)なのです。手首だけを固定しても、胸椎・肩甲骨の可動域が回復しなければ、負担は消えません。
2. 痛む「肩甲骨内側(結果)」の真の主犯:股関節の「硬さ」と「骨盤の歪み」
卓球の強打に必要な強大なエネルギーは、下半身(地面の蹴り出しと股関節の回旋)で生み出されます。股関節の機能低下は、肩甲骨周囲の筋肉に大きな負担を強います。
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生理学的視点:フォアドライブのインパクトからフォロースルーにかけて、肩甲骨は外側に開き、上方に回旋します。この動作において、肩甲骨を体幹に繋ぎ止める筋肉(菱形筋など)には、大きな負荷がかかります。
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根本原因の連鎖:骨盤の歪みや股関節の硬さによって、下半身からのエネルギーが生み出せなかったり、体幹への伝達がスムーズに行われなかったりすると、どうなるでしょうか。身体は足りないエネルギーを補うために、上半身だけでラケットを振ろうとします。
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注意すべき実情:特に強豪校の生徒さんは、練習量が多く、特定の股関節の筋肉(腸腰筋など)が過緊張し、骨盤が前傾または後傾しているケースが目立ちます。骨盤が安定しない状態で強打を打てば、エネルギーが上半身で処理されず、肩甲骨の内側の筋肉が、常に最大まで引っ張られた状態で力を発揮し続けなければなりません。痛んでいるのは背中(結果)ですが、その主犯は、下半身のエネルギーをサボらせている「股関節の硬さと骨盤の歪み(根本原因)」なのです。
手首や背中の痛みは、全身の機能低下を知らせる「アラーム」
当院に来院される学生競技者の皆様から、「固定すれば痛みは減るが、スナップが効かず球速が落ちる」「外して全力で振ると即座に激痛が戻る」という声を頻繁に耳にします。これは、手首という小さな関節に、全身のエネルギーを無理やり処理させようとしている状態が、安静期間を経ても全く変わっていないことを示しています。
このように、卓球の強打時の痛みは、痛む局所単体の問題ではなく、全身の運動連鎖のエラーが、医学的・運動学的に弱い部位に襲いかかった結果です。

どうすれば、大会前に練習を休まず、痛みを再発させずに強烈なドライブを打てる身体を作れるのでしょうか?
それは、痛みの引き金となる骨格の歪み、筋膜の癒着、神経の過敏状態を同時に統合的にリセットすることです。
当院では、一時的な痛みの緩和に留まらず、その先にある「パフォーマンスアップ」を目指した施術を行っています。
早期復帰と根本改善、そしてパフォーマンスアップのために不可欠な、3つのアプローチを掛け合わせた当院独自の根本治療プログラムがこちらです。
早期復帰・根本改善を叶える「3つの統合アプローチ」
1. 骨盤・骨格矯正(土台の調整):エネルギー伝達効率を最大化するアライメント修正
第一部、第二部で解説したように、猫背や巻き肩、そして股関節の硬さは、卓球の運動連鎖を乱す原因となり、手首や背中に過度な負担をかけるきっかけになります。
当院の骨盤・骨格調整では、バイオメカニクス(生体力学)の考え方を取り入れ、お身体全体のバランス(骨盤や筋肉の相互関係)に着目してアプローチを行います。
土台となる骨盤をはじめ、運動連鎖のポイントである股関節や肩甲骨の動きをスムーズに整えることで、下半身で生み出した力を手首などの末端まで無駄なく伝えられるような、しなやかな体作りをサポートいたします。
2. 筋膜リリース(柔軟性の回復):筋肉の癒着を剥がし、滑らかな動きを取り戻す
前腕や肩甲骨の内側は、姿勢の乱れや繰り返しの動作によって負担がかかり、筋肉やその周囲の組織がこわばりやすい部位です。これがスムーズな身体の動きを妨げる原因となることがあります。
当院では丁寧な手技でアプローチし、硬くなった部位の緊張をしっかり和らげて滑らかな動きへ導きます。筋肉の柔軟性を整えることで、スイングやフォロースルー時の気になる突っ張り感や違和感を和らげ、しなやかな身体の動きを目指します。
3. 神経調整・鍼灸治療(痛みの記憶のリセット):過敏になった神経回路を鎮め、恐怖心を払拭する
長期間、痛みを我慢してプレーを続けていると、脳の神経回路が「痛みの記憶」を学習し、組織の炎症が治まった後も、動くことへの恐怖心や慢性的な痛みを引き起こすことがあります。当院では、国家資格保持者がスポーツ鍼灸や丁寧な手技を用いて、緊張したお身体や自律神経のバランスへアプローチ。過度なこわばりを和らげ、安心して身体を動かせる状態を目指すことで、スムーズなプレーへの復帰をサポートします。
骨格のバランス整復、筋膜へのアプローチ、そして運動パターンの再教育(キネティックチェーン等に基づいた動きの確認)。当院ではこれら多角的な視点を組み合わせることで、一つひとつのアプローチが相互に作用すると考えています。
筋肉や関節のケアだけでなく「本来のスムーズな動き」を取り戻す総合的なケアを行うことで、卓球特有の繊細で俊敏な動作にも対応できる、コンディションの良い身体作りをお手伝いします。
痛みに怯えず、フィールドで笑顔で白球を叩き込める未来へ
関東大会予選などの重要な大会を前に、痛みに怯えながらテーピングを巻き、湿布をしてごまかす日々に終止符を打ち、思い切り、笑顔で強打を打ち込む。チームへの貢献、そして勝利の喜びを仲間と分かち合う、その強い感情的ベネフィットを、私たちは皆様に手に入れていただきたいと願っています。
卓球の強打時の痛みにお悩みの方。 整形外科や一般的な整骨院で「安静に」と言われ、改善の兆しが見えずにもどかしい思いを抱えているなら、まずは当院へご相談ください。
「ここでなら、この痛みの連鎖を断ち切り、再び全力でプレーできるかもしれない」 と感じていただけたなら、WEB予約またはお電話にて、現在の身体の状態を詳しくお聞かせください。
皆様の早期復帰とパフォーマンスアップを、心よりお祈りしております。
※TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)の一般的な病態や診療基準については、[日本整形外科スポーツ医学会][一般社団法人 日本手外科学会]も併せてご参照ください。
当院の臨床レポート【10代男性・卓球部】
■ 患者様プロフィール
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患者様:17歳男性(高校卓球部)
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主訴:右手首小指側の痛み(TFCC部)
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発症経緯:バックハンドで強いインパクトを受けた際に手首に鋭い痛みが走る。近隣の整形外科で「TFCC損傷」と診断され、約1ヶ月間の局所安静とサポーター固定を実施。
■ 問診内容
患者様の発言:「手首にサポーターをしてかばいながら打つと、球威が落ちる。痛みに対して恐怖感もあり、思い切ってラケットが振れない。」
実際のラケットの保持およびスイング動作を評価したところ、手首局所の問題にとどまらず、打球時の「全身の運動連鎖(キネマティックチェーン)」に構造的なエラーが生じていると推測されました。
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・胸郭・肩甲骨の可動域低下: 日常的な猫背姿勢などの影響からか、右肩甲骨の内転および下方回旋の動きが制限されている状態でした。
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・体幹の回旋不足と代償動作: インパクトの瞬間に体幹(骨盤・胸郭)の回旋が十分に引き出せず、その動きの乏しさをカバーする代償動作として、手首に過度な背屈・尺屈を強いるフォームになっていると考えられます。
■ 動作確認と評価
痛みが現れているのは手首(TFCC部)ですが、今回のケースにおいて負担を増強させていた大きな要因は「体幹および肩甲帯の可動性低下を、末端の手首で過剰に代償(カバー)し続けていたこと」にあると推測されます。
手首の局所的な安静だけでは、この全身の運動連鎖(キネティックチェーン)のエラーは解消されにくいため、ラケットを振り抜くたびにTFCC部へ負荷が集中し、痛みを繰り返しやすい状態になっていると考えられます。
※スポーツの競技特性やお身体の使い方のクセには個人差があるため、お一人おひとりの状態に合わせた段階的な評価が必要です。
■ 施術方針とアプローチ
手首周辺は炎症を起こしているため、直接的な刺激は避け、手首への負担を生み出している全身の構造的エラーの調整を先行して実施。
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胸郭・肩甲骨周囲のアプローチ:胸椎の伸展性を出し、肩甲骨のスムーズな滑走性を引き出す。
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骨盤・股関節の連動性調整:下半身からの力を体幹へ正しく伝えるため、アライメントの修正と股関節周囲の筋群のリリース。
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前腕・手関節のアプローチ:前腕(橈尺関節)のアライメントを整え、手首にかかる回旋ストレスを軽減。
■ 経過と変化の推移
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施術1回目:全身のアライメント調整後、本人が「手首だけで振っている感覚が薄れ、背中から振れる感じがする」と変化を体感。
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施術3回目:バックハンド打球時の「ズキンという痛み」は減少し、「奥の方に突っ張り感が残る程度」へと変化。
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施術5回目:手首の痛みを意識することなくフォア・バックの切り替え動作がスムーズに出来るようになってきた。打球時の恐怖感も薄まりはじめ、思い切ったスイングが出来るようになってきた。
■ 考察とまとめ
本症例は、手首の組織に痛みが生じていたものの、そこに過剰なストレスをかけていた構造的な要因は「姿勢の崩れ(猫背・円背)」と、それに伴う「体幹および肩甲帯の機能低下」にあると推測されました。
局所の安静や固定だけでは痛みの軽減が難しいスポーツ障害において、患部だけでなく「なぜ末端の手関節に負担が集中してしまうのか」という全身の運動連鎖(キネティックチェーン)やバイオメカニクスに着目し、身体全体のバランスを整えていくことの重要性をお伝えする一例です。
※お身体のクセや痛みの誘因には個人差があるため、すべての方に同じアプローチをするわけではなく、事前の詳細な全身評価が必要となります。
【この記事の執筆者】スポルト鍼灸整骨院 中野店 院長

大石 泰範(おおいし やすのり)
保有資格:厚生労働大臣認可/柔道整復師(国家資格)
臨床経験:26年(延べ8万人以上の施術実績)
得意な施術:「スポーツ外傷・障害」、「ストレートネック」「首・肩の痛み」、またそれらに伴う頭痛への施術を得意としています。
ご挨拶:地域の皆様の痛みに寄り添い、根本改善を目指す施術を行っています。どこに行っても良くならなかったお身体の不調、ぜひ一度ご相談ください。
《※本記事はスポルト鍼灸整骨院総院長 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》

















