鍼灸治療

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  • 生理痛や生理不順で悩んでいる…
  • 手足が冷えてエアコンがつけられない…
  • なにをしても肩や腰のコリがとれない…
  • いつも便秘や下痢に悩まされている…

鍼灸治療って何? | 中野の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 中野店」

鍼灸治療とは、4000年以上の歴史を持つ中国発祥の東洋中医学の一部であり、経絡やツボを刺激することにより、人体の自然治癒力や自己免疫力を高める治療法です。この治療法は、古代中国で生まれ、奈良時代初期に日本に伝わり、江戸時代には広く普及しました。

鍼灸治療は、WHO(世界保健機関)によってもその効果が認められており、日本では鍼灸師が国家資格を持つことで、安全で信頼性のある治療として知られています。

鍼灸治療は、経絡と呼ばれる人体のエネルギー通路に基づいて行われます。これらの経絡上には、特定のツボが存在し、これらを刺激することで体内の「気」(エネルギー)の流れを調整します。鍼灸治療の主な目的は、体全体のバランスを回復し、病気や不調を改善することです。

 

 

鍼灸治療には、鍼と灸の二つの方法があります。鍼は、非常に細い金属製の鍼を皮膚に刺入する方法です。使用する鍼の直径は0.12mmから0.44mmと非常に細く、施術中の痛みはほとんど感じられません。さらに、現代の鍼灸治療では使い捨ての鍼を使用するため、感染のリスクもありません。

一方、灸は、モグサと呼ばれる乾燥したヨモギの葉を用いて行う治療法です。モグサをツボの上に置き、燃焼させることで熱刺激を与え、経絡の気の流れを改善します。灸は特に冷え症や血行不良に効果があるとされています。

鍼灸治療は、幅広い症状や疾患に対して効果があります。例えば、慢性的な痛みや筋肉の緊張、頭痛、消化器系のトラブル、不眠症、ストレスなどが挙げられます。鍼灸治療を受けることで、これらの症状の改善が期待できるだけでなく、全身の健康を維持する効果もあります。

鍼灸治療の科学的なメカニズムは、未だ完全には解明されていない部分もありますが、いくつかの研究では、鍼灸が神経系、免疫系、内分泌系に対して影響を及ぼすことが示されています。例えば、鍼を刺入することで、脳内でエンドルフィンと呼ばれる自然な鎮痛物質が分泌され、痛みが軽減されることが知られています。

 

鍼灸治療の効果 | 中野の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 中野店」

鍼灸治療の主な効果

1. 痛みの緩和

鍼灸治療は、慢性的な痛みの軽減に非常に効果的です。鍼が皮膚に刺入されると、局所的な炎症が抑制され、エンドルフィンやセロトニンといった自然鎮痛物質の分泌が促進されます。これにより、肩こりや腰痛、関節痛などの痛みが軽減されます。

2. ストレスの軽減とリラクゼーション

鍼灸治療は自律神経系に作用し、交感神経と副交感神経のバランスを整える効果があります。これにより、ストレスや不安感が軽減され、深いリラクゼーション状態が得られます。また、鍼灸治療により血流が改善され、筋肉の緊張が緩和されることで、心身のリフレッシュが期待できます。

3. 免疫機能の強化

鍼灸治療は免疫機能を強化する効果もあります。特定のツボを刺激することで、白血球や免疫細胞の活性化が促され、病原菌やウイルスに対する抵抗力が高まります。風邪などの予防にも有効とされています。

4. 消化器系の改善

鍼灸治療は消化器系のトラブルにも効果的です。例えば、胃痛、便秘、下痢などの症状が鍼灸治療によって緩和されることが報告されています。これは、特定のツボを刺激することで消化器系の機能が正常化されるためです。

5. ホルモンバランスの調整

鍼灸治療は内分泌系にも作用し、ホルモンバランスの調整に寄与します。女性の月経不順や更年期障害、不妊症などに対しても効果があり、ホルモンバランスが整うことで体調が改善されることが多いです。

 

鍼灸治療の具体的な作用機序

鍼灸治療がもたらすこれらの効果は、以下のような具体的な作用機序によるものです。

● 経絡とツボの刺激

絡は人体におけるエネルギーの通路であり、ツボはそのエネルギーの集中点です。鍼灸治療では、これらのツボに鍼を刺入し、気の流れを調整することで、体内のバランスを整えます。

● 神経系への作用

鍼が刺入されると、皮膚や筋肉の神経末端が刺激され、これが中枢神経系に伝わります。これにより、鎮痛効果や自律神経の調整効果が得られます。

● 血流の改善

鍼灸治療により局所的な血流が改善され、酸素や栄養素の供給が増加します。これにより、炎症が軽減され、組織の修復が促進されます。

● ホルモン分泌の調整

鍼灸治療は、視床下部-下垂体-副腎系(HPA軸)に影響を与え、ホルモンの分泌を調整します。これにより、ストレス反応や代謝機能が正常化されます。

 

鍼灸治療は、痛みの緩和、ストレスの軽減、免疫機能の強化、消化器系の改善、ホルモンバランスの調整など、多岐にわたる効果を持つ優れた治療法です。経絡やツボを刺激することで、人体の自然治癒力を高め、全身のバランスを整えることができます。

 

鍼灸治療の副作用に付いて | 中野の整骨院「スポルト鍼灸整骨院 中野店」

 

鍼灸治療の副作用について詳しく説明するためには、まず鍼灸治療の基本的なメカニズムと、その安全性に関する理解が必要です。鍼灸治療は、非常に細い金属製の鍼を皮膚に刺入し、特定のツボを刺激することで、体内のエネルギーの流れを調整する治療法です。

この治療法は、他の医療行為と同様に、副作用も存在します。ここでは、鍼灸治療の副作用について詳しく説明します。

 

鍼灸治療の一般的な副作用

1. 出血と皮下出血

鍼灸治療では、鍼が皮膚を貫通するため、微小な出血や皮下出血(あざ)が発生することがあります。これは、鍼が毛細血管に当たることで起こります。通常は軽度であり、数日以内に自然に消失します。

2. 疼痛

鍼を刺入する際や、鍼を抜く際に軽い痛みを感じることがあります。この痛みは通常一過性であり、施術が終了するとともに収まります。また、鍼の刺入深度や角度が適切でない場合、筋肉や神経を刺激し過ぎて痛みが生じることもあります。

3. めまいと失神

一部の患者は、鍼灸治療中や直後にめまいや失神を経験することがあります。これは、緊張や不安、血圧の変動などが原因です。鍼灸治療を初めて受ける患者や、空腹状態で施術を受ける患者に多く見られます。

4. 感染症

鍼灸治療における感染症リスクは非常に低いですが、完全に排除されるわけではありません。使用する鍼が使い捨てでない場合、適切に消毒されていない鍼を使用することで細菌感染のリスクが増します。信頼できる鍼灸師が使い捨て鍼を使用することで、このリスクはほぼゼロに抑えられます。

 

鍼灸治療のまれな副作用

1. 内臓損傷

非常にまれですが、鍼が深く刺入され過ぎると、肺などの内臓に損傷を与える可能性があります。特に、胸部や腹部の施術において注意が必要です。このリスクを最小限にするためには、熟練した鍼灸師の技術と解剖学的知識が不可欠です。

2. アレルギー反応

鍼灸治療に使用される鍼や、消毒に使用されるアルコールに対してアレルギー反応を示す患者もいます。皮膚の発疹やかゆみ、呼吸困難などの症状が現れることがあります。アレルギーの既往歴がある患者は、事前に鍼灸師に知らせることが重要です。

3. 筋肉のけいれん

鍼が筋肉に刺入された際、筋肉が一時的にけいれんを起こすことがあります。これは、筋肉の緊張や反射的な反応によるものであり、通常は一過性です。

 

鍼灸治療の副作用を最小限にするための対策

鍼灸治療の副作用を最小限に抑えるためには、以下のような対策が有効です。

● 信頼できる鍼灸師の選択

国家資格を持つ経験豊富な鍼灸師を選ぶことで、適切な技術と衛生管理が期待できます。

● 事前の健康状態の確認

患者の健康状態やアレルギー歴、現在の服薬状況を事前に確認し、適切な施術計画を立てることが重要です。

● 施術前後の注意事項の遵守

空腹状態や極端な疲労状態での施術は避け、施術後は十分な休息を取ることが推奨されます。

 

鍼灸治療は多くの効果が期待できる一方で、少なからず副作用のリスクも存在します。しかし、適切な対策を講じることでこれらのリスクを最小限に抑えることが可能です。

鍼灸治療を受ける際は、信頼できる鍼灸師を選び、自身の健康状態について十分に情報を提供することが重要です。鍼灸治療の効果を最大限に引き出し、安全に施術を受けるために、正しい知識と理解を持つことが大切です。

 

 

 

《※本記事はスポルト鍼灸整骨院総院長 / 川田英雄(厚生労働大臣認可 : 柔道整復師)が監修しています。》